玄関まで、送ってくれた廉くん。

中に入るまで帰らない廉くん。


「本当心配性だなぁ」と笑う。


ドアノブを回し気づく。

「あれ…?お父さん今日早いって聞いた様な。


ねぇ、上がってかない?誰もいないし」


「いや、帰るよ」


珍しい。

いつもなら、入るのに。

「なんで…?

いや…?行かないで」


泣きそうな顔をして言うと顔の赤い廉くんが口を開いた。


「二人で居て、我慢出来ないかも知れないから」と告げた。


我慢って…………


気づいて恥ずかしくなった。

だけど…………


もっと一緒に居たくなった。