家を出ると、廉くんが表札に寄りかかり待っていた。


「おはよ、優瞳」
両想いになって初めての登校。


手を繋ぎ、歩き始める。

照れくさいけど、今では普通の日常になっていた。



校門に入り、手を繋いだまま歩くと………

なんだか、見られてる様な……



「羨ましい、学園の姫と付き合ってるって。優瞳ちゃん、狙ってたのになぁ」


「やっぱり可愛いな。彼氏が居ても関係ねぇーし。ぜってぇー口説く!」



「もう、やったんかな?俺もやりてー」


下品なヒソヒソ話をする男達に俺は、睨みを効かせる。


そそくさ、と逃げていく男達。