チュンチュン。

カーテンの隙間から、漏れる陽の光…

時計を見ると7時。

「はぁー、よく寝た!起きよう」


私、天宮 優瞳、今日から高一。


真新しい制服に着替え、長い髪の毛を緩く巻いて、軽くメイクして、机の上の写真立てを見る。


「お母さん、行ってきます」


私のお母さん、天宮 結希子〈アマミヤ ユキコ〉

私の大好きなお母さんは、お空に住んでる。

今はお父さんと二人で、暮らしてる。


カバンに携帯を放り投げ、階段を駆け下りると、キッチンから美味しい匂いが。


キッチンを覗くと、白いご飯、卵焼き、焼き魚、みそ汁が二人分並んでる。


あれ…?

お父さんいない。

どこだろう。


キョロキョロしてると、仏壇のある部屋が少し開いてる。