映画が終わって、あたし達は近くのカフェへと移動した。
「思ったより悪くなかったな」
星野くんは注文したシェイクを飲みながらそう言った。
「初めは正直最後まで観れるか心配したけどな」
「うん、聞こえたよ。うわーって思ったでしょ」
「あっ、聞こえてたのかよ。いや、マジかって思ったけど、結果オーライだったわ……ってか」
星野くんはストローから口を離して、小さく顎を突き出してあたしの目の前に置かれたケーキを指した。
「それ、足りんのか……?」
「星野くんは相変わらず失礼だ。足りるに決まってんじゃん」
「いや、だってさっきはお昼食べてなくてお腹すいたって言ってたろ?」
「ポップコーン食べたしね。あれで結構お腹は膨れたんだよ」
「ふーん、浮田らしからぬ少食じゃん」
「乙女は少食なのよ」
「ははっ、どの口が言ってんだ」
星野くんは笑いながら、再びシェイクを飲み始めた。



