音に驚いたあたしはポップコーンのバケツから手を引いたと同時に、一瞬スクリーンに視線が向いた。
条件反射で取った行動だったけど、あたしはすぐにあっ、と思い、星野くんに目を向け直す。
けど、星野くんはもうこちらに視線を向けてはいなかった。
ポップコーンの中にも、もうヘビの姿は無くなっていた。
その後はなんとなくポップコーンが食べれなくなってしまい、映画が終わる最後の最後まで中身はそのまま、減る事はなかった。
ラブロマンスなミュージカルだった映画も、前半恋人同士だった二人が、最後には別々の道を歩むというストーリー。
悲しいバッドエンドではないし、この終わり方は嫌いじゃない。
……だけど、あたしの中には悲しさにも似た切なさだけが心に残っていた。



