星野くんは普段男子とつるんではバカな事ばっかやってる。
教室でサッカーしたり、今だってプリントを丸めた紙で野球ごっこしたりしてる。
なんか星野くんは男子の輪の中でよく笑ってる存在だと思う。
そんな彼をぼーっと見てると、やっぱりあたしと目が合うんだ。
チラッとこっちを見たと思ったらすぐに逸らされる。
すぐそーやって逸らすから、今度は寝たふりして机に突っ伏した状態でこっそり覗き見してみる。
そしたら、やっぱり。
星野くんの視線はあたしの方を向いている。
ほーらね、やっぱりじゃん。
やっぱり君はあたしの事が好きなんでしょ?
「あっ、やべっ!」
机に伏せた体が徐々に重みを感じつつ、机と一体化しそうになってた時、そんな声が聞こえた。
どこか遠くで聞こえたように思ったけど、ドタドタという足音がそばまで近づいてきて、さすがにうるさくて顔を上げたーー瞬間だった。



