好きだと思うんですがっ!?


あたしは口黙る。

星野くんも黙ってる。


何か言わなくちゃ。そう思うのに、言葉が出てこない。


理由は明白。

驚きと、疑問だ。


「……浮田 真依子は、星野くんの方こそ好きなんだと思“う”」


捻り出した言葉は、星野くんの凛々しい眉をピクリと動かす結果となった。

言われたら言い返す。

だって、そうでしょ? あたしの事を好きなのは星野くんの方でしょ?


「……うーー」


星野くんが何かを言いかけた時、駅構内に響き渡る電車が到着する合図。

鉄琴を奏でたような陽気な音楽が鳴り響くと共に、遠くから電車のライトが駅のホームを照らし出す。


星野くんはそれを見つめながら、ゆっくりと立ち上がった。

あたしはそんな星野くんの後ろ姿を見上げる。

電車は滑るようにしてホームへと入って、キィィという金属音を奏でた後、完全に停車した。