「浮田 真依子は隙だら“け”」
「……何で二回も言うの?」
しかもちょっと言い方変えてるし。
最後の文字がやたら強調されてる感じに違和感を覚えた。
「しりとり。するんだろ? 浮田 真依子は隙だらけ、の“け”からスタート」
なに勝手に始めてるのよ。
ってか、なにこのしりとり。
「毛嫌いしそうになるわ。時々星野くんのこ“と”」
「はっ? なんだそれ」
「なにって、しりとりでしょ」
「にしても、ひどくね?」
「それはお互い様だ」
ふんっ、と鼻を鳴らしながらそっぽ向いてやった。
そのあとすぐにチラリと星野くんに視線を戻すと、彼はちょっと落ち込んだ様子であたしを見てた。
冗談のつもりが冗談になってなかった? ……って思って慌てて星野くんに向き合った瞬間。
「あたっ!」
再びデコピンが飛んできた。
「ははっ、痛くないクセに」
「痛いよ! さっきのはちょっと痛かった!」
本当にいつもより威力があった。
と言っても、普段のも全然痛くないから、ほんのちょっとだけなんだけどね。
寒さのせいでそう感じるだけなのか、それとも星野くんはやっぱり怒っているからなのか……あたしには判別つかなかった。



