「古柳くんも失礼なとこあるけど、星野くんはそれより数倍も失礼なヤツだ!」
「はっ? 古柳になんて言われたんだ?」
「あたしが否定を求めて太ってるって言ったら、真剣な顔で認められたてしまった……」
「ははっ。それはただの自滅だな」
「分かってるよ。分かってるけど、否定して欲しいのが乙女心ってやつなのよ」
「ふーん、乙女心ってのはめんど……難しいんだな」
「……今、面倒くさいって言おうとしてなかった?」
「それは浮田 真依子の気のせいだ」
絶対言おうとしたくせに。
あたしは気にしない素ぶりを装いつつ、肉まんとにらめっこを始めた。
乙女心とは難しいものなのよ。だから……。
「星野くんは乙女心ってものをもっと学んだ方がいいよ」
「浮田 真依子はさっさと肉まん選んだ方がいいと思うぞ」
そんな捨て台詞みたいな言葉を残して、星野くんは心を決めたって顔で、隣のレジに注文しに行った。



