「浮田 真依子!」
勢い良く肩を叩かれた。
またもや背後から突然現れた星野くんに、あたしはビクリと大きく肩を揺らしてしまった。
「びっ、くりしたぁ!」
きっとビックリしているあたしは、目を真ん丸と見開いてるに違いない。
それなのに、そんな様子にも平然としている星野くんが、さらりと言葉をこぼす。
「担任が呼んでたぞ。なんか先月の進路希望表出てないから出しに来いってよ」
「はぁー? あたし出したし」
「そんなの俺に言われても知らねーよ。担任から伝えろって言われただけだし」
まぁ、確かにそうだよね。
でも、だからってさ、そんなに冷たい視線を投げなくても良くない?
まだなんか怒ってるんだ?
……取りあえず今は謝っとくかな。
「そうだよね。ごめんごめん。じゃあ今から担任のとこに行ってみるよ」
あたしが立ち上がった瞬間、古柳くんがケータイを取り出した。
「じゃあ浮田さん、連絡先教えてよ」
「オッケ。でも後でいい? ちょっと行ってくるから」
「うん、いいよ」
そう言って、古柳くんは行ってらっしゃいって笑顔で手を振ってくれた。
星野くんとは対照的な顔で。



