「ありがと……」
なんとなくシャクだな、とは思ったけど、一応お礼は述べておく。
ありがとうとごめんなさいはちゃんとしなさいってママに言われてるから。
それでもやっぱり、シャクだけど。
満足そうに笑う星野くんの笑顔がさらにあたしをそう思わせるんだけど。
「なんだ、素直じゃん」
「知らなかった? あたしはいつでも素直だよ」
「嘘つけ」
「嘘じゃないし。失礼な」
コクリ、と喉を鳴らしてコーンポタージュをひと口飲む。
すると、冷え切った食道を通って冷え冷えしてた体を、中から温めてくれる。
「でも意外だったなー」
「なにが?」
「浮田も可愛いところあるんだなって思って」
こらこら、今日はやけに失礼発言連発してくれるじゃん。
「あたしはいつでも可愛いから」
そう言って舌を出しておどけて見せた。
そしたらまた、デコピンが飛んできた。
全然痛くもなんともない、緩く弾かれたデコピン。



