人が心の中で誓いを立ててる間に、星野くんはジュースをひと口飲んだ後、こう言った。
「浮田 真依子はあまのじゃくだよなー」
なんて不愉快極まりないレッテルを貼ってくれるのだろう。
「あたしのどこがあまのじゃくだって言うのよ」
「だってそーじゃん。せっかく人が褒めてんのに髪型変えるとか言うし」
ちょっと待て。それはその前の流れを汲んだ上で言ってるのか。
「そもそもあたしがそれを言った原因については考えようと思わないの?」
「俺はちょっとからかっただけじゃん」
「ちょっと? 冷たすぎて心臓止まるかと思ったんだけど」
「それは大げさ過ぎるだろ」
うん。ちょっと話盛り過ぎたって言った後すぐに思い返してた。
でもここで折れるのはなんとなくシャクだった。
だからつい盛ってしまったけど、こんな分かりやすい盛り方なんだから誰も本気には捉えな訳だし、可愛いもんでしょ。



