あたしがしばらく黙りしていたせいで、星野くんは視線をすぅっと滑らせて前を向いた。
「……ほらな、わかんねーじゃん」
歩く速度は変わらずあたしの歩幅に合わせて歩いてくれてる星野くん。
さっきまで背中を向けられていたけど、今はあたしの隣を歩いてくれている。
それなのに、さっきよりも距離を感じるのは何故だろう?
そしてあたしは、どうしてそんな風に思うのだろう?
「なぁ、浮田」
「ん?」
「明日古柳と遊びに行くのか?」
そのセリフにドキリとしてしまったのは、きっとあたしが星野くんの事を好きだと認めているからだろう。
その行動をどこかやましいと思っているに違いない。
「うん、そうだよ」
否定するのは嘘になるし、かと言って今更古柳くんとの約束を断るのも違うと思う。
だって、あたしは星野くんと付き合ってるわけじゃない。
星野くんから好きだと言われた訳でもないし、なんならそれは否定されるばかり。
だからあたしはそれを隠すことなく素直に認めた。
むしろ星野くんはどんな反応を示してくれるか気になりながら。



