好きだと思うんですがっ!?


「……じゃあ、帰るか」


えっ、もう?


そう、口からこぼれそうになったその言葉は寸前のところで止めた。

代わりに、水の入ったグラスから視線を持ち上げて彼の顔をマジマジと見つめる。

だってまだ19時になってないんだよ? 早くない?

そうは思っても、何か案がある訳でもなく、あたしが黙って試行錯誤してる間に、星野くんは伝票持って立ち上がった。


「出るか」

「そ、そうだね」


とりあえず出てから考えよう。

そう思って慌てて荷物を掴んで、レジへと向かう星野くんの後を追いかけた。


混んだ店内の人を交わしながらあたしがレジにたどり着いた時、ちょうど星野くんがお金を払ってるところだった。

今更お会計別にしてもらうことも出来なさそうだから、あたしは財布を取り出して半分に割った現金を握りしめた。


店員さんが言う「ありがとうございました」の言葉に小さくお辞儀をした星野くんの後を追いかけて、あたしはお金を差し出した。