水玉模様

《平川さんが騒いでたから、フツーに聞こえたよ(笑)。》

そういう事か…。

《そっか、あやねの声デカイよねー(笑)。てかそろそろ寝るよ。おやすみ。》

《じゃぁ俺も寝よっかな。おやすみー。》


「…。」

おめでとう、なんて…。

誕生日おめでとうなんて、メールがくると思わなかった。

しかも日付が変わって…一番じゃん。


嬉しいけど…困る。

悔しい程に、判らなくなる。

突然すぎて、“ありがとう”も忘れてしまったあたし。


篠田悠の、バカ…。




「おはよっ。ごめんお待たせ!」

「大丈……おぉっ。」

日曜日、今日はあたしの誕生日。

勢いよく家から出てきたあたしを見るなり、瞬は目を丸くしていた。

「な、何?」

「いや…。スカート、初めて見るなぁー…って思って。」

「制服スカートじゃん。」