繁華街を抜けた先。 街外れにある、廃ビル。 そこは、悪い噂ばかり聞く、色で例えるのならば誰もが「黒」と答えるであろう――まさしく、危険地帯。 その場所を拠点としているのは、最凶の暴走族・黒龍。 黒龍は、“敗者は捨てる”というひとつの掟を守り続け、圧倒的な迫力で不良を制してきた。 なかでも、最上級に危ないのは、幹部二名と副総長、そして黒龍を統べる総長。 彼らが待つのは、たった一人の少女――。