紬ぎ、紡がれ、君に恋して。





「深草の帝と申しける御時、良小将という人、いみじき時にてありけりの部分を現代語訳と照らし合わせるとー・・・」

先生の声が右耳から左耳に流れ、授業なんて聞いていない。


ぼけーっとしていたら突然、今朝カバンに突っ込んだ謎の紙の存在を思い出した。









私は、カバンのポケットに手を突っ込んで紙を出した。



紙をこっそりと開く。








筆圧の薄い、だけども字のバランスが整った字で「昼休み、ご飯食べてからでもいいんで屋上階段横の空き教室に来てください」と書いてあった。










・・・・私、何か変なことしたのかな・・?



あっ、もしかしたらカツアゲだったりして・・




考えれば考えるほど危険なことばかりの妄想をしてしまう。







・・・こういう時こそ友達に相談すべきだよね・・・。









私は紙をそっと閉じて、制服のポケットの中に入れた。