紬ぎ、紡がれ、君に恋して。


秋月先輩がふと立ち止まった。


その後方で私も立ち止まる。







「あ、お前ここで練習してたの?」




「んん。まーね。リフティングしかしてないけど」







先輩が誰かと話しているのが聞こえる。



私は先輩の後方にいるのでその人物が先輩の身長にかぶってて見えない。







「ん?後ろは?」





先輩が私の方を振り向く。





と同時に。







その「人物」の姿も見える。










サラサラの黒髪が春風になびいている。







秋月先輩に負けないくらいの、同格くらいのかっこよさ。






顔立ちも整っていて、私が場違いに感じてくる。




私は思わず見とれてしまった。



数秒もなかったはずなのに時が止まったかのように時間が長く感じた。



そして、うまく言葉にできないけど、なぜか久しく会っていない大事な人に会ったような懐かしさがこみあげてきた。