紬ぎ、紡がれ、君に恋して。


「・・そういえば夏希、風邪?さっき声裏返ってたけど・・・」



夏希はぱちくりと目をまん丸にさせている。




「・・・風邪って・・あんたこそ頭大丈夫!?」



「・・・え?」




「とぼけないでよー!秋月先輩だよ!なんでああやって普通に会話ができるの?何なの馬鹿なの間抜けなの!?!?」





「あ、それは以前にお話したことがありまして・・・」




「はぁ!?なにそれ、聞いてないよっ!・・あのね、秋月先輩は二年生だけどすでに部長クラスの地位にいてね、先輩を率いてる時だってあって、持ち味の足の速さと腕前のよさから「桜丘の疾風」って呼ばれてるくらいなんだからね!」



まるで先輩が自分の身内関係にいるかのように自慢げに話す夏希。



「そ、そうなんだ・・・。」


だからさっきから周りの視線が激しかったんだ。




「桜丘の疾風」・・・かあ。







皆に支持されてて、名もそれなりに上がってて、そんな先輩は雲の上の存在だと思った。