紬ぎ、紡がれ、君に恋して。



入学してから1か月が過ぎたある日のこと。







「紬ー。次移動教室だよー」




ゆらが私の机に来る。





あ、そうだった。なんかぼーっとしてた。





「ごめんごめん、先行ってていいよ。追いつくから。夏希にも言っといて」





そうなんです。つい最近、駒野 夏希(コマノ ナツキ)という新しい友達が一人増えました。







きっかけは私とゆらのROADについての会話で。





あ、ROADっていうのは最近はやりのバンドの名前で、クールな爽快感の曲が若者世代に人気な理由の一つだ。





ゆらがROADのファンだったことを知ったのはつい最近で、私が話を切り出さなかったら多分ROADについて語り合うことはなかったと思う。







その話をたまたま聞いた夏希もROADファンで私たちはすぐに意気投合した。







・・・それより時間が!




「あ、待っててくれたの?ごめんごめん!」




なんだかんだ言ってこの二人は優しいし気が合う。




「いーよいーよ!早歩きで急ごっ!」







私たちはまだ慣れない校舎を移動した。