早く放課後にならないかな。

この学校で過ごした三年間、初めてそんなことを思った。



今まで何の苦労もなくここまで過ごしてきたのに。

こんなに……急に地獄と化すなんて。



「……あれ?どうしたの?一人だなんて珍しいねぇ?」



お昼休み。

一人で食堂にいると、アーラが笑顔で声をかけてきた。



一人が珍しいだなんて……よくもまぁそんなことを。

ここしばらく、一人でランチタイムにしてるっつーの。



「……イジワルだね」



私がイジメられてるって知ってるくせに。

だから私に『壊せる力』を与えてくれたんでしょ?



イジメっ子たちに報復させるために。



「ははっ。イジワルだなんてそんな……人聞きが悪いねぇ。すっげー心配してるんだけど?」



……その笑顔。

心配してるっていうより、楽しんでいるようにしか見えないよ。



「そりゃあありがとう」

「どういたしまして。かわいそうだから隣に座ってあげるよ」

「お優しいですねぇ」



……やっぱりアーラはイジワルだ。