「おはよー」と起きていくといつもの朋ちゃんだった。

ごはんを食べ、洗濯物を雨が降っても大丈夫なサッシのところに干し、
一緒に家を出る。

「ちょっと待って。
一緒に出るってことは、行ってらっしゃいのチューは?」

「え?」

「いっか、ここでしちゃえば」とちゅーっと長めにし、
気分よく家を出る。

駅まで歩きながら、定期の話をし電車に乗る。

「市川いないな」

「早出、とか?」

「あいつ人事の課長だけどさ、この時期移動の書類作るのに忙しいらしいんだよ」

「あんまり、決算、関係なさそう、なんだけど。」

「あそこは評価もやってるから、年末もあの状態だった気がする。
それに面接もあるし」

「私、なに、するのかな?」

「俺も関わったことないからなぁ。
書類関係じゃない?
そんなこと言ってたし」

「でも、今日も、掃除な、気がする......」

「帰ったらさ、ちゃんと休んでないとダメだよ?
でもなんでお弁当なの?」

「昼まで、って、大体一時、までだから」

「そうか、12時には弁当?」

「その、予定。
でも、それより、早いかも」

「薬は持った?」

「うん。
自分のカップも持っていかないと......」

後は駅からの道は同じだったため、そのまま会社に一緒にはいる。