湯に浸かり、天界の女どもにマッサージを受けた後、丸一日眠り続け、気づけば自分の手にも包帯が巻かれていた。
少しの物音でも起きるのに起きなかったということは、誰かが寝ている間に魔法をかけたに違いない。

「ユーリ!」と雑にドアを開け、お前かぁ?と怒る。

「私ではありません。天王様でございます。魔力の回復には睡眠が一番だと申されて」

「確かに満タンだが......ルーカスはどうだ?見たか?」

「はい。大分前に起きられました。前に教えていただいたように点滴というものはしてありますが」

「一緒に来い!」

そう言ってルーカスの部屋へと行く。

横にはなっていたが意識はちゃんとあり、暇そうにしていたのでまずひと安心する。
タフな奴だと思いながら近づいていくと、「ハニー」と言われつい椅子を持ち上げてしまった。