天満堂へようこそ -2-

「これは......」

「みたらわかると言っただろう?衛兵もう下がってくれていい。天王は?」

「はっ!今は最下層牢の方へお出ましになっておられまする」と直立不動でいうので、楽にしてくれと言い、お湯を大量に持ってきてほしいと頼んだ。

「姫、これは傷は塞がってますが中が......」

「焦った私のミスだ。獣化していてそれで気付くのも遅くなってしまった。血を止めるのが精一杯だったからな」 

「姫、あの書庫で読んだ本の中に面白い記述があったのですが」

「あぁ、魔女の本屋な」

「違いますが......あれは王家の本の管理人とでも言いましょうか......」

「冗談だ、で?なに読んでたんだ?」

「それが人間界の医術と魔法の組み合わせのような本でして」と本の内容を話してもらう。