もういい!とルーカスはリアムの元まで走っていくが、見えない壁にあたりおでこを強打した。

「バカかお前は!」

そう言い近づき、壁に手を触れ魔力を読み取る。
簡単に言えば防弾ガラスみたいなもんだな。だが、何か違う。もしかして__と顔をあげると、

「気づきましたか?」とニヤリと笑う。

「何だ?」

「奏太の血だ……混ぜたな?」

「私の魔力だけでは直ぐに突破されてしまいます」

「そうか……ルーカス、思いっきりやっていいぞ!城破壊するぐらいに暴れろ」

王を見ると頷いているので、ルーカスはまた半変化をし、見えない壁を壊しにかかった。

その間にと頭の中でいくつもの魔法陣を描き、自分の防御魔法が破られる可能性をひたすら考えた。