「とりあえず、間違えたとこ治したいんだけど。」
「いいよ。どれ?」
私たちはダイニングテーブルに座り、とりあえずテスト直しを始めた。
「……って、数学は満点じゃん。」
「快斗の教え方がすっごくよかったからね。」
「じゃあ俺の出番なしじゃーん。
結局暁斗じゃん。」
「え、暁斗くん教えるのうまいの?」
「まぁ理科は好きだね。」
物理はまさかの82点。
今回の最低点だ。
ほかのはなかなかよかったのにな…
「ってか桜子ちゃんは結局何位だったわけ?
快斗は聞いた?」
「聞いてない。」
……そりゃあなたたちには言えないよ。
900満点中896点で学年トップの快斗と
887点の学年2位の暁斗くんだもん……
まさか、846点で学年8位でした、なんて言えない…
「……まぁ、10位には入ったからいいの。」
「あ、でも確か張り出されるよな、10位まで。
点数と一緒に。」
「え!?嘘!」
なんだそれ!個人情報漏洩問題だよ!
「別に10位以内なら教えてくれたっていいじゃん。」
……そりゃあなたが学年トップだから言えることだよ…