━━で、病室につくと快斗はベッドの上に座っていた。


「おう、元気か」


「んー、まぁ普通。」


そう答える快斗だけど…なんとなく元気ない。
なんでこっち見ないんだろう。


「快斗、今日お菓子作ってきたの。
食べる?」


「あ、うん。もらうもらう。
なに作ってきた~?」


あ、普通…か?
いやでもいつものわちゃわちゃ感がない。


「無難にクッキーなんだけど…好き?」


「当たり前じゃん。
一緒に食べよ。こっち座って~。」


「うん。」


よかった、けっこう喜んでる。
作ってきてよかったー。


「ん、どうぞ。」


「いただきまーす!」


あ、元気だ。いつもの感じ。
……寝てただけ、か?

まぁいいや。


「どう?」


「甘さ加減がめっちゃ好き。
めっちゃうまいんだけど。」


「よかった。」


そういえば快斗の好きな食べ物とか知らないなぁ。
あ、お肉は知ってるね。
他はなにが好きなんだろう。


知らないことって多いなぁ…