暴走族に恋をする。



「…………ゃ…」


…ん?


「なんか今、声しなかった?女の子の…」


「え?俺は聞こえなかったよ?」


「えー、そう?」


……気のせい?気のせいだよね?
変な考えがなんか出てくるんだけど…気のせいだよね。

怖くなってきちゃうじゃん…


「……や!」


……!


「き、聞こえた?聞こえたよね!?」


「え、あぁ…今のは聞こえたんだけど今の声って…」


「え?」


なに?と思った瞬間


「離して!」


という、すごく聞き慣れた声が聞こえて、私は立ち上がり、走り出していた。

この木々たちの中を、怖いという思いを吹き飛ばして。


「ちょ、桜子ちゃん!」


そんな私を止める快斗の声も無視して。


「いや!「莉奈!」


暗い。真っ暗で、なにも見えなくて
確かに莉奈の声はするのに、どこにいるのかわからない。


「莉奈、どこ!?」


「……こっち!さくら…」


……声途切れた。
やっぱり、誰かに拘束されてるの…?


とにかく、声のした方に走ると
制服がはだけられ、二人の男に押さえつけられている莉奈をようやく見つけた。


「莉奈…莉奈!」


「なんだよ、女一人じゃん。」


駆け寄る私を見て、一人の男がそう言った。


「莉奈、大丈夫!?この子を離して!」


「って言って離すと思ってんの?
ま、こっちとしては女が二人になってちょうどいいんだけど。」


莉奈からこの男を剥がそうと必死になってると、私もあっさりと拘束された。


「しかもめっちゃ可愛いじゃん!
俺がそっちがいい~。」


「へー、じゃあ俺も混ぜてよ。」


なんて声もすぐに聞こえたけど。