「あの、私からもひとつお願いがあるんだけど」
「え!なに!?」
「その"桜子ちゃん"っていうの、やめてくれない?」
「え、だめ?」
「私そんな風に呼ばれなれてないし。」
「…じゃあ俺はなんて呼べばいいの?」
「苗字で。天宮さん、とか。」
「…………まじで言ってる?」
「うん。」
「…努力します。」
「次桜子ちゃんなんて呼んだら土曜日はなしで。」
「えぇ!?」
「お願いします。」
「………じゃあ、俺のことも"あなた"じゃなくて、せめて大津って呼んで。」
「わかった。」
実はずっとなんて呼んでいいのかわからなくて、心の中ではフルネームで呼んでたし、助かった。
これからは大津くんと呼ぼう。


