暴走族に恋をする。




それからは英語を聞きながら外を眺めていた。

なんかたまに髪の毛を触られてる気がするけど、無視。
相手にしたら終わりな気がする。


「あの、桜子ちゃん。」


散々シカトしまくって、諦めたのか話しかけて来なかった大津快斗は
また、私に話しかけてきた。


「……あの、一回でいいから俺に放課後の時間くれない?」


「…………どうして?」


「うわ!返事来た!」


「早く言って。」


「あ、うん
あの桜子ちゃんに見せたいものあるんだよね。」


「見せたいもの?」


「さすがの俺も学校には持ってこれないからさ。
だめ?」


「それ私が見て得あるの?」


「うーん…まぁたぶん喜ぶと思う。」


「ふーん。
…………じゃあ土曜日。」


「え、え?い、いいの!?」


「…まぁ、少しだけなら。
そこまで言うなら。」


「やったね!!」


ま、用件だけ済ませてさっさと帰ればいいや。
今断ってもどうせまたしつこく言ってくるだろうし。