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「……なぁ、あの女ってもしかして蓮の女じゃね?」


「…は?」


何言ってやがんだよ、こいつは。


「お前らが揃いも揃ってあの女を隠したってことはそういうことだろ?
おかげで顔は全く見えなかったけどな。

でも、前にうちのやつが蓮とあいつらが女といるところを見たってやつがいるんだけど、全然地味じゃなかったっていってたしな。
地味な姿は仮の姿とか?じゃなきゃおかしいよな。
そもそも蓮が地味な女なんか、相手にするわけねーもんな。」


「……げーよ」


「あ?」


「的はずれすぎて笑えねーっつーの。
あれは俺の彼女で蓮のじゃねーよ。
勘違いもいい加減にしろよ。」


いい加減、俺もキレるわ。
あいつは俺の彼女だ。
どいつもこいつも勝手に蓮の彼女呼ばわりしてんじゃねーよ。


「じゃあなんで俺にあの女の顔を隠す?
快斗の女に興味なんかねーけど。」


……たしかに。
それが総長である蓮や副総長の隼斗の彼女ならまだしも、俺なんかの彼女を隠す理由は確かにない。

お前が殺した男の妹、なんて言ったら、こいつはどう思うのかな。


「……テメーが見る資格なんかねーくらい、いい女だからだよ。」


「はっ、苦しい言い訳。

ま、せいぜい頑張ってくれよな。
今度は正式に潰しにいってやるからよ。」


龍一はそういって俺の肩に強めに手を置き、お仲間と去っていった。


……で、なんで桜子ちゃんはゆっきーと密着してたんだよ。
何回俺を嫉妬させれば気がすむんだ!!