暴走族に恋をする。




━━━で、結局来たのは洋食屋さん。
私の好み最優先なんだね。


「ねぇ、快斗はなんで暴走族になったの?」


だいすきな煮込みハンバーグを頼んで、私はずっと気になっていたことを快斗に聞いてみた。


「んー、蓮が入るって言ったから?
俺は特になんにも考えないで入っちゃったな~。楽しければなんでもいいや、みたいな。」


「じゃあなんで黒崎くんは暴走族に入るって決めたの?」


「えー?俺は蓮じゃないから本当のところはわかんないけど、やっぱ龍一の影響じゃん?

龍一は中学入ってすぐブラスパ入ってバイク乗り回してたし。
まぁ結局俺らが入って数ヵ月でブラスパ脱退したんだけどね、あいつは。」


「……ふーん。
じゃあ、やっぱり黒崎くんにとっては特別なんだね、中村龍一って。」


「まぁ幼馴染みだし?
蓮は一人っ子だからやっぱ兄貴的な存在だったんじゃねーかな、と。
だからさ、ブラスパやめるって龍一が言ったときも蓮はけっこうショック受けててさー。
今じゃそこらへんで顔合わせれば即ケンカ、だからね。」


「……そうなんだ。」


そこらへんで、って…あいつ、そこらへんにいるわけ…?
そのまま補導されてしまえばいいのに。

……なんて。


「でも、俺はまたあの二人が仲良くなってほしいけどね。」


「……え?」


「じゃなきゃ蓮、ずっと弱いままだから。
あんな臆病者の総長なんて、俺は絶対やだね。」


臆病者、か……

でも、大好きな人が変わってしまったその恐怖は他ではなかなか埋めることはできない。