私のその質問に、快斗は少し儚そうな顔をした。
笑っていたけど、いつもの優しい笑顔とは違っていた。
「………怖いよ。
最初は明らかに拒絶されてたし、俺って元々軽いやつだから
そんなの気にしたことなかったんだけどさ。
今は俺のことちゃんと見てくれてるから、日に日に怖さは増すよ。
本気で拒絶されたらどうしようって。
でもさ、傷付くのが怖くて言えないなんて嫌じゃん。
誰かに取られたらそれこそ最悪だし。
だから俺は自分が傷付くのが怖いとかそんなのどうでもよくて
傷付いてもいいから、桜子ちゃんにわかってほしいし。
俺は、本気で大事なやつ相手なら自分を守ることを優先したりなんかしないよ。
傷つくのにビビってたら、誰かのことなんか本気で守れないよ。
だから俺は桜子ちゃんにどれだけ拒否られたって、真っ正面からぶつかってくよ。」
………本当に、芯が強い人なんだな…
ここまで言ってくれる人に、私はまだ自分の気持ちを伝えることが出来ない。
この人を手に入れることはきっと簡単だけど
失うことが怖くてたまらない。
だけど…今のままだって、きっといつかは失う。
それだけはわかってる事実なのに
あと一歩、この一歩を踏み出す勇気がほしい。
「あ、あの…ひとつ聞いていいですか?」
「うん、なに?」
「どうして私を好きになったんですか?」
「一目惚れ。」
「えっ…」
………ってことは、見た目、か…。
「すっげー優しい顔して猫を抱き上げた桜子ちゃんをみて、
そのあとの俺を拒絶した顔をみて。
あー、この子はまっすぐ生きてるんだなーって思った。
俺こんな見た目だからさ、桜子ちゃんみたいなタイプにはキョドられるか、ビビられていい顔されるのね。
だけど俺の見た目に怖じけることなく、しかもあんな強い目をして、俺を軽蔑した。
そんな子初めてだったんだよね。
俺ってモテるじゃん?自分で言うのもなんだけど。
俺に媚びてくる女もめっちゃいるわけで。早坂なんかそのタイプな。
だけど桜子ちゃんはそういうこともしなかった。
瞬間的にだけど、この子芯が強いんだなって気がしたんだよね。
知れば知るほど、やっぱり桜子ちゃんは自分をしっかり持ってるし
しかも最近わかったことはツンデレで、たまーにでるデレが可愛すぎて。
一目惚れなんだけど、もう今はそんなことよりデレる桜子ちゃんが見たくてたまらないんだよ!」
「………なにそれ。」
最初は真面目に聞いてたし、本当に好きでいてくれるんだなって思ったけど
最後ので前半すべてが崩壊した気がした。
私、デレてるか?


