全然気づかなかった……。


いつからいたの?


いつから、私たちの話を聞いてたの?


リビングのドアに立っていた大地は、真面目な顔をしたまま私のことをまっすぐに見ていた。



「俺がそう思う気持ちは、今も変わってないから」


「……っ!!」



その言葉の意味、わかって言ってるの?


しかも、お互いの両親の前で。



「だから、おじさん。美月のことは俺の命にかえてでも守ってみせるんで、安心してアメリカで仕事してきてください」


「……っ」



大地のその言葉に、不覚にもドキッとしちゃうなんて……。



「大地~、おまえ会わない間にすっかり頼もしい男になったなぁ~!おじさんは嬉しいよ。昔から、大切な一人娘の美月を嫁にやるなら大地しかいないと思ってたんだ。だから、美月のこと、よろしく頼むな!」


「はいっ、俺に任せてください」



だから、そこのふたり!


私を差し置いて何勝手に決めてるの!