不意討ちのキスに、目を開けたままの私。


唇が離れると、目を開けた大地の艶っぽい瞳にとらえられて。



「大好き」



大地はそう囁くと、両手で私の頬を包み、伏し目がちをした大地の顔がゆっくりと傾きながら近づいてくる。


もう一度、キスされる……。


そう予感した私は、今度こそ目を閉じた。



「……っ、」



唇から伝わる熱に浮かされて、もう何も考えられなくなる。


唇が離れたとき、



「私も、好き……」



このあふれる気持ちが言葉となって、私の口から自然とこぼれた。


すると、嬉しそうに緩やかな弧を描いた大地の唇は、再び私の唇を塞ぐ。


彼氏彼女の関係へと進展した特別な夜。


私たちは、お互いの気持ちを確かめ合うように何度もキスをした──。