「好きな人がいるって、いいよね」
「え?」
「何をするにもいつもより数倍楽しく感じるし、頑張ろう!ってチカラがわいてきたり」
菜乃花は、まるで誰かのことを思い浮かべながら話しているようだった。
「……菜乃花。好きな人ができたの?」
私の質問に、ポッと顔を赤らめる菜乃花。
一瞬の間のあと、菜乃花はゆっくりと静かにうなずいた。
「どうしよう、恥ずかしい……」
って、赤い顔を手で隠しながら。
「……あたし、要くんのことが……好き、になっちゃったみたい」
素直に好きな人を打ち明けてくれた菜乃花。
そうなんだ。
なんとなく、要くんに惹かれているのはわかっていたけど。
菜乃花本人からこうして報告してくれるなんて、どうしよう。すごくうれしいかもしれない。
それだけ、菜乃花は私のことを信用してくれてるんだって、そう受け取ってもいい?



