「……何よ。みんなして、“美月美月”って」



愛美ちゃんの目には悔しさがにじんでいて。



「待ってよ、愛美っ……!?」



部屋を飛び出していった愛美ちゃんを呼び止める美月の声がむなしく響いた。



「……どういうこと?愛美ちゃんと美月ちゃんて中学からの友達なんじゃなかったの?なのに、なんで愛美ちゃんは美月ちゃんに対してあんな言い方すんのかな」



困惑するタケルに、美月は。



「タケルくんからはそう見えるかもしれないけど、実際の私たちはそんなんじゃないから」


「……え?」



タケルも、要も、それから菜乃花ちゃんも、それを聞いてとても驚いていた。



「強いて言うなら、……“腐れ縁”かな」