「それから、あなたたち、黒橋さんと同じ班だったわよね?黒橋さんは、具合が悪いから先に戻ってきたって言っていたけど、あれだけ班全員揃って行動するように言ったはずよ?」
「え?愛美ちゃん、具合悪いんですか?」
すかさず反応して聞き返したのは、大地だった。
そうなの?愛美。
全然、気づかなかった。
具合が悪かったなら、一言そう言ってくれたらよかったのに……。
「一緒にいたのに、あなたたち知らなかったの?」
みんな、その問いかけに答えを詰まらせる。
「まさか、あなたたち……。黒橋さんと一緒に行動していなかったんじゃないの?」
……うっ。
「それはないです!ずっと一緒でした!」
タケルくんだけがそう即答するけど、私を含めた他のみんなは何も言えなかった。
だって、なんとなく愛美とタケルくんがペアになって行動してる感じだったから、私たちは私たちで行動してしまっていたところがあって……。
でも、内心、タケルくんのおかげで、愛美に大地との仲を邪魔されることもなければ、菜乃花と要くんの邪魔もされなくてよかった、なんて思ってた。
私って、嫌な子だよね……。
反省してると。
「あ~!やっと帰ってきたぁ~!みんな、お帰り~!」
ホテルのロビーに響いた、明るく甘ったるい声。
みんな、一斉にそちらを向くと。
「……愛美!」
「愛美ちゃん!」
そこにいたのは、笑顔の愛美だった。



