「タケルは今どこいるんだよ?……わかった。とりあえず、合流してからみんなで探そう!」
大地は電話を切り終えると、タケルくんがいるらしい場所までみんなで向かう道中でさっきの会話の内容を教えてくれた。
「タケルの話によると、愛美ちゃんがクレープが食べたいって言うから、愛美ちゃんを近くのベンチに待たせてタケルひとりで買いに行ってる間にいなくなったらしくて、電話しても繋がらないって」
「え?まさか、愛美ちゃん迷子になっちゃったのかな。それとも、さっきの美月ちゃんみたいにナンパされちゃったのかな……?」
不安で泣きそうになる菜乃花を、
「菜乃花ちゃん、落ち着いて」
要くんは菜乃花の肩に優しく手を置き、安心させてあげようとしてるのがわかる。
要くんは、菜乃花のことがほんとに好きなんだね。
ふたりとも穏やかで優しくて、ほんとにお似合いだと思う。
だから、私も応援してあげたい。
だけど、今はその前に、やるべきことができてしまった。
「タケル!」
「タケルくん!」
タケルを見つけ、みんなが口々に名前を発する。
「俺が愛美ちゃんをベンチにひとりになんかさせたから、そのせいで……」
「タケル、しっかりしろ。とにかく、時間がないし、手分けして探そう。それでも見つからなかったら、学校側にも電話を入れよう」
愛美がいなくなった責任を感じ、パニックになってるタケルくんにそう言ったのは大地だった。
「そうだな、じゃ、俺と菜乃花ちゃんは東方面探すから、三人は反対方面を頼む!」
「おー!じゃ、また連絡する!」
そして、私たちは日が暮れだした大阪の街を探し歩きはじめた。



