電車に乗って、難波駅に到着した俺ら。
目的は、道頓堀にあるお好み焼き店。
タケルいわく、口コミですげー人気がある店なんだとか。
「お!あったあった!けど、さすが人気店!お昼時なのもあってめっちゃ行列できてるし!」
タケルのいうように、店の前には長い列ができている。
「どうする?腹へったし、他の店探す?」
俺が聞くと。
「いや、ここまで来たんだから待とうぜ!」
タケルはどうしてもこの店がいい様子。
「じゃ、並んで待ってる間、たこ焼きでも食う?俺、買ってくるよ」
「マジ?じゃ、大地頼んだ!」
「おー、じゃ、適当にそのへんの店で買ってくるから待ってて」
俺がみんなの輪から抜け、歩き出していると。
突然、後ろから誰かに制服の袖を引っ張られ、振り返った。
「……待って。私も、一緒に行く」
そこにいたのは、顔を真っ赤にさせた美月だった。



