私も同じ事を思ってた。


愛美は本当に大地のことが好きなのかなって。


ただ単に、嫌いな私には渡したくないだけなんじゃないのかと思ってた。


だからって、ふつう、こんなことまでする……?


どうしても理解できないよ……。



「美月と愛美ちゃんは中学からの付き合いだっていってたけど、過去に愛美ちゃんと何かあった?」


……っ!


驚き、大地の顔を見上げる。



「どうして……そう思うの?」


「どうしてって、そんなの美月のこと見てればわかるよ」



大地は、私と愛美との関係を、ちゃんと見抜いてくれてたんだ……。


今まで、周りの友達も、先生も気づいてくれなかったのに……。



「……っ、」



でも、私は、大地さえわかってくれてるなら、もうそれで十分だよ。



「おい、美月っ?」



気持ちが緩んだ瞬間、涙が込み上げてきてしまった。