こっちに大地が戻ってきて、同居をはじめてから、私、大地に守ってもらってばっかりだね。
それに、こんなふうに大地がとなりにいてくれることが当たり前になってきてる。
そんなことを考えていた、そのとき。
「朝から道端でイチャついてるカップルがいると思えば、美月と大地くんだったんだ?」
後ろから聞き覚えのある声がして振り向くと。
「……愛美、」
そこには、自転車にまたがった愛美がいた。
「いくら幼なじみとはいえ、一緒に登校するなんて、美月と大地くんてほんと仲いいよね!」
真意を読めない愛美の笑顔。
すると、今度は急に真剣な顔をして大地のことをまっすぐに見つめる愛美。
「大地くん、今までいろいろとごめんね」
愛美は申し訳なさそうな顔をしながらそう言った。



