だけど、その日を境目に、愛美ちゃんからは頻繁にラインがくるようになった。



【今日も下駄箱に手紙が入れられていたの】



その手紙の写メと一緒に送られてくる。



愛美ちゃんへのいやがらせは日に日にエスカレートしてってるっぽくて。



【今日は、上履きがなくなってたんだ】


【今日は、ローファーに土が入れられていて……】


【今日は、机に“死ね”って彫ってあったの……】


【大地くんがいるから、なんとか頑張って学校に来れてるけど、ほんとは毎朝学校に行きたくなくて、朝起きるのが本当に辛いよ……】



愛美ちゃんは、精神的にかなりダメージを受けてるみたいだった。


愛美ちゃんが学校に来るのが嫌になるほど追い込まれてることを知ってて、俺はこのまま黙って見過ごすようなことはできない。


まずは、本当に犯人はシオンちゃんたちなのか確かめることからだと思った俺は、テスト一週間前に入り、部活の朝練もなくなったのを機に、いつも朝練がある時間に家を出て、下駄箱で張り込んでみることにした。


だけど、張り込み一日目にして、俺はさっそく、犯人が愛美ちゃんの下駄箱に手紙を入れてるところを目撃してしまった。


……マジかよ?ウソだろ?


どういうことだよ……。


俺は、その“犯人”を見た瞬間、動揺と同時に怒りが隠せなかった──。