「あたし、昔から人見知りな性格で。そのせいで、自分からなかなか声もかけられないし、せっかく話しかけてもらっても、うまく返すこともできなくて、なかなか友達って呼べる子がいなかったんだ……」
「…………」
「お昼休みもいつもひとりだし、ひとりでお弁当を食べてるところを誰かに見られるのが恥ずかしくて、お昼休みになるといつも人が少ない場所に移動したりして……」
眉尻を下げながら、自分のことを話してくれる菜乃花の言葉に静かに耳を傾ける。
「でも、美月ちゃんはひとりでいても堂々としていて、凛としていてカッコよくて。あたしもそんな風に強い自分でいられたらなっていつも思っていて……」
菜乃花はさらに赤くなった頬を両手で押さえている。
「そんな美月ちゃんと、いつか話してみたいなってずっと思っていたんだけど、なかなか声をかける勇気がでなくて……。でも、昨日、思いきって声をかけることができて本当によかった」
菜乃花はそう言うと、屈託のない笑顔を見せた。



