でも、ドキドキしてるのは大地も一緒?
だって、大地の心臓、すごくバクバクいってる……。
そのとき。
また空がピカッと光ったかと思えば。
──バキバキバキッ!!
どこかで落雷したんじゃないかと思うほどの大きな音がして。
「きゃあっ!」
私は大地の背中に手を回して、ギュッと強くしがみついた。
怖いよ、ほんとに怖いっ!
「美月、大丈夫だから落ち着け」
「……っ」
大地は、私をより一層、強い力で抱き締める。
お互いの間には、もう隙間なんてなくて。
大地の温かいぬくもりをダイレクトに感じる。
でも今は、雷の恐怖のほうが勝っているせいで。
こうして抱き締められていると、そのぬくもりが何よりも一番落ち着かせてくれる気がした……。