「なんで、そんなことしてくれるの……?」 知りたい。 倉科くんの心も。 さっきから倉科くんが、キラキラして見えちゃう理由も。 私の胸が、さっきからぎゅうぎゅう掴まれてるみたいに痺れるわけも。 「なんでだと思う?」 「っ、」 「──次会う時まで、俺のことばっかり考えてれば?」 意地悪な倉科くんは、ニヤリと笑って背を向けた。 ずるい、意地悪。 遠くなる背中に、 「ありがとう!」 まだ言えてなかったお礼を。