「え、嘘……」



何のメッセージも書いていないけれど、受信時間を見ると、私の補習を待ってくれている間に撮ったものらしい。


自分が見せようと思っていた空と、全く同じその写真。




唯くんもこの空、見てたの?
私に見せたいって、思ってくれたの?






「……ふふっ」



同じ瞬間、同じことを考えていた。こんな小さな奇跡みたいなことがおかしくて、嬉しくて、思わず笑みがこぼれた。



『私も送ろうとしてたよ!』




なんてメッセージとともに空の写真を送れば、




『お前それ好きだと思った』




すぐに、そんな返信が返ってくる。