恥ずかしさを柑奈のせいにして、少し前を歩く小さい彼女の髪をつんと引く。 「もう、痛いよ唯くん」 頬を膨らませる柑奈は、やっぱりムカつくくらい可愛い。 「(本番のプロポーズはもっと直球じゃなきゃダメだな……)」 なんて密かに思ったことは、まだ内緒。