ウサギのぬいぐるみで顔を隠しながらも、耳まで真っ赤な唯くんが愛しすぎる。 いつも意地悪なくせに、こんなに可愛いことしてくれるの? 私に許してもらうために。 「……ふふっ」 思わず笑ってしまったら、赤い顔で睨まれた。 「私も怒ってごめんね、唯くん」 寝ぼけた顔のウサギも、なんだか可愛く見えてきてしまった。 ホッとしたように眉を下げて、ふにゃっと笑う唯くんが、私の髪をくしゃっと撫でる。 その大きな手が温かくて、気持ち良くて、頬が緩む。