「唯くん!」
唯くんの焼きそばを焼くシフトが終わり、あたしは唯くんのいるテントの前に駆け寄る。
空いた時間、すぐにあたしに会いたいと思ってくれることが嬉しい。
「どこか座って焼きそば食いたい」
唯くんは手に持った、プラスチックパックに入ったふたつの焼きそばと割り箸を見せてくれる。
「唯くんが作った焼きそば!?」
「そう」
「やったー、食べたかったの!」
「誰が作っても変わんねえよ」
「変わるもんー」
そんな会話をしながら、あ、とあるテントの前で立ち止まる。
あたしが立ち止まったのと同時に、唯くんも足を止めていた。



